スタート予定時間の13:30が来ても一向に連絡がない。覚悟を決めていたのに…そんな憂鬱な気分を紛らわすために、録り溜めておいたロバート秋山のラジオ「俺のメモ帳」を聴きながら待つ。
「タチバナレッドソーイング デイ・ア・キャット オンボード73」
に救われた。今度投稿してみようかな。手術前の憂鬱な時間がスッとラクになったとかで。
結局2時間遅れでスタートとなった。
看護師に呼ばれ、手術室まで歩いて行く。中に入ると、テレビでみたことあるような光景が広がる。中は思ったほど広く、そのエリア内に6ヶ所ほど手術室があるようだ。髪の毛をしまうキャップをつけて、5番?の部屋に向かう。看護師から名前やアレルギーなどの最終確認をされ、いざベッドへ!
酸素マスクと心電図のパットをつけられると緊張MAX!あの心電図のピコピコ音を聞くと余計に緊張してきて心音が早くなり、その音を聞くとあー緊張がバレる!平常心を保たないと!と余計にアップテンポになってしまう。
麻酔しますねーと声をかけられ、麻酔が効きにくかったら…とか更にドキドキしてきてBPM170超くらいになったか!恥ずかしい!と思っていたら…あっという間に意識がなくなり、夢を見ていた。気がつくと手術終わりましたよー。と。
朦朧とする意識の中、取り敢えず生きて帰って来れたという安堵感と患部が痛いなーというのが最初の感想。その後色々声をかけられたが、大丈夫です。と声にならない声で答え、唯一今何時か?(どのくらい時間かかったか?)と聞くぐらいしかできなかった…。17時とのことなので約1時間半か。意識が戻るにつれ、施術箇所の痛みが増してきた。
痛みはどうか?人によって感じ方も違うので、10段階で10がのたうち回るくらいのレベルならいくつ?と聞かれる。最初は5位だったが、部屋に運ばれる頃には6〜7に。鎮痛剤を注入してもらい15分?くらいで、痛みが和らぎ意識もだいぶはっきりしてきた。体温は手術終了直後は37.6℃、部屋に戻ってからは37.2℃。やはり身体に傷がつくと発熱するのね。
寝ころがったまま、貴重品ボックスからなんとかスマホを取り出し、家族と会社に終わった旨を伝える。いつも操作をしている左手が点滴と心電図で使えず、文字入力が上手くいかない…
それにしても手術前は昨夜から絶食していても空腹を感じなかったのに、安心したのか腹時計がグーグー鳴り出した。口の違和感があるので脳みそ(理性)では食べたいという気持ちにならないのだが、自律神経(本能)は飯食わしてくれと指令を送ってくるのか、人間の身体はつくづく面白くできている。
18時になるとベッドをリクライニングしてもよくなり、30分後くらいに主治医の経過観察。出血も概ね止まっていて、あと1時間くらいしたら食事しても大丈夫ですよ。とのこと。一番気になっていた、取り出した嚢胞について聞いてみると、CTスキャンでは、100円玉くらいの大きさだったが、例のヌキヌキで、1cmくらいに小さくなっていたとのこと。だから痛みも引いたのだと思うが、それなら手術しなくても良かったのでは…。と考えるのは野暮な話。
19時でベッドから立ち上がれるようになり、足踏みをするも眩暈もなく、腰も痛くない。熱も平熱。無事が確認され食事が出される。
いわゆる刻み食と言われるものだった。脳みその空腹感はあまり無かったが、痛み止めが効いている今がチャンスかといざ食べてみると、口の違和感や痛み、血の味も混じってしまい、味はアレだったが箸(刻み食なのでスプーン)が止まらない。あっという間に完食。やっぱり腹減ってたのね。自律神経の判断の方が正しいようだ。
食事を終え、うがいをすると、口の中に溜まった血が意外と多く、なかなかスッキリしないので念入りに行う。
一応会話も問題なくできるので、談話スペースに移動し、電話で家族に経過報告。部屋に戻ってくると、同室の患者がドクターと経過や退院の話をしていた。カーテン越しなので、声だけだったが、だんだん雲行きが怪しくなってきて主治医が最初と変わり、治療方針や対応がおかしいのでは?というデリケートな話に…。患者は声を荒げることなく、淡々と理路整然とドクターを詰めていて、ドクターも口籠る…。そう、下手に感情的に声を荒げるより、淡々と詰められるのが、何よりもキツく、相手に与えるダメージもデカいのだ。
微妙な空気が流れる病室…そんな中タイミング悪く、また出血してきた…。最悪や。ホンマすんません。やむに止まれずナースコールをし、ガーゼで抑えるもなかなか止まらない。その間患者とドクターとのバトルは終わり、20分後にもう一度見てもらうが、こちらはまだ終わらない、止まらない。そして離さない、揺るがないcrazy for you状態。君が好きだと叫んで明日を変えられそうもないので、ドクターに来てもらい、処置をしてもらう。ドクターが薬を塗ったガーゼで患部を抑え続けるというアナログな方法で完全に止まったわけではないが、取り敢えず治まった。
原因は薄くできたカサブタ(のようなもの)が、食事や強めのうがいで剥がれたからだろうと。さっきのうがいが1番の原因のようだ。
結局、寝っ転がると血が喉に流れてくるのでリクライニングを起こした状態で一晩を過ごす。昨日に続き、隣のベッドのイビキがスゴイ。またもろくに眠れず。その間2〜3回は寝落ちしたのだが、寝入りの瞬間?自分の大音量のイビキでビクッと目が覚めたことには我ながら呆れた。隣のイビキを責めることはできない。
得意のロキソニン投入もあったが、患部を舌や食べ物飲み物を刺激しなければ、取り敢えずそんなに痛まないのは助かった。反面飲食や不用意に舌を動かせないということ…。しばらく辛い日々を過ごすことになりそうだ…。
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