頬に夜の灯 - macarenasempai’s blog

吉田美奈子が好きだ。日曜日にradikoで9/21放送の特集番組を聴き改めて惚れ直した。

大滝詠一、はっぴいえんど、ティン・パン・アレーという繋がりから山下達郎、吉田美奈子へと行き着くのは必然と言える。そして邦楽というジャンルに囚われず、一番好きなミュージシャンを敢えて挙げるとするなら男性なら大滝詠一、女性なら吉田美奈子となる。リアルタイムで聴いている、もしくはシティポップから入った人にとっては、RCA時代の作品が1番評価されているのだろう。実際山下達郎やキャラメル・ママ(ティン・パン・アレー)と一緒にやっているのだから「悪い筈がない」(ラジオDJのコメントいただきました)ただ、自分が好きなのはその後のALFA時代以降で、特に「LIGHT'N UP」がお気に入り。もちろん「夢で逢えたら」をはじめ、好きな曲はたくさんあるけど。

こんなこと言うと怒られるかもしれないが、この人のアルバムで全曲好きという作品があまり無い。ただ、このアルバムのA面は全部最高。タイトル曲の「LIGHT'N UP」。タイトル通り「輝きまくった」イントロから、躍動感溢れる力強いグルーヴでガッと掴まれて、超名曲の「頬に夜の灯」、続いて「LOVE SHOWER」の洗練された2曲に心躍り、岡沢章とのデュエット曲「風」の渋さで締める。完璧だ。例えていうなら、バカパクからインパク知、そしてシブ知の流れだ。特に「頬に夜の灯」はシティポップ的視点から見ても最高峰の曲で最初に聴いた時に、まさに心が震えたのを今でも覚えている。デビッド・サンボーン最高！聴かずに死ねない一曲である。今は気になればすぐYouTubeで気軽に聴けるもんね、いい時代だわ。

更にいうと、このアルバムを境に歌い方というか声の出し方？が変わった気がする。上手く表現できないが、バックの演奏とボーカルがよりマッチしてきたというかシンクロ率が上がったというか。以前は演奏より歌が前面に出過ぎて耳につき過ぎてしまうこともあるような？

他にもALFA以降の作品、gazer収録の午後の恋人、時間をみつめて。Extreme Beauty からLiberty 、Beauty。KEYからGRACES、月明かりの中庭。SPELLからPrecious、そして10月の夕闇！シングルのみの声を聞かせて… 挙げればキリがないが、名作揃い。

因みに10年以上前にギロッポンのスイート・ベイジルで何度かLIVEを観たが、吉田美奈子 The Bandは本当に最高だった。特に岡沢章のベースの素晴らしさといったら！(因みに頬に夜の灯も観客参加型で、コーラスを歌わされたが、そこで初めてその部分の歌詞を知った)

The Bandも数年前に復活かと思いきや、参加メンバーの都合で中止になった。岡沢章の体調が優れないみたいなことを聞いて心配していたが10月に高中正義のツアーに参加するそう。良かった良かった。村上ポンタが鬼籍に入り、次々と大物ミュージシャンの訃報が入るが、The Bandをもう一度観たいものだ。とはいえ御年70歳。コロナ禍でミュージシャンも大変だと思うが配信という手段もあるのでもう一度お目にかかりたいものだ。最後は岡沢章の話になってしまったが、まあいいではないか。